皆さん、こんにちは。
Up to dateトレーナーの菅原佑馬です。
ダイエットを始めると、体重がどのくらい減っているのか気になるものです。
体重の数値だけにとらわれてしまうのは良くないですが、体重を確認することは身体の変化を把握するために大切な指標の一つになります。
ただし、人によっては体重を測ることが精神的負担になる場合があります。1日を正しく過ごすことができたかを判断する基準として体重を見てしまうと精神的に苦しむことになってしまいがちです。
体重の変化についての考え方についてみていきましょう。
体重は上下しながら落ちていく
人がダイエットをするとき、体重が一直線の右肩下がりに落ちていくケースは絶対にありません。
必ず上下動を繰り返しながら、だんだん体重が減っていきます。
なぜ、食事を変えたり、運動量を増やしたりしているのに体重が増えることがあるのでしょうか。
一つの理由として、人間の身体には「恒常性(ホメオスタシス)」という反応があることが挙げられます。
恒常性とは、生物が環境の変化などにかかわらず、身体の状態を一定に保とうとするしくみです。
外気温が上下しても、体温が保たれているのも、この恒常性のおかげなのです。
長年同じ体重を維持していると、その体重がその人の恒常値になるので、少し上下してもまた元に戻ろうという反応が起きます。
摂取カロリーが極端に制限されると、身体は生命の危機を感じ、少ないエネルギー消費で活動を維持しようとします。
そのため、いくら食事制限をしても体重が減らず、むしろ体重が増えることもあるのです。
しかし、これは生体反応であり、リバウンドとは異なります。
大切なのは、誰もがスムーズにダイエットに成功するわけではないと理解しておくこと。運動や食事に継続的に取り組むことで、上下動を繰り返しながらも、徐々に体重は落ちていくことを理解することです。
体重の数字は何を意味するのか?
体重の数字を記録しつつもストレスを溜めないようにするには、体重の数字が何を意味しているのかを理解することも重要になります。
体重を記録していると1日で500g程度の変化が起きることはよくあります。
ただ、この数字だけを見て身体の変化を判断しようとするとストレスの原因になります。
ダイエットでは、体脂肪を減らすことが大切です。体脂肪を500g減らすにはカロリー収支を3500kcalマイナスにする必要があります。これは、体脂肪を500g増やすには3500kcalプラスになる必要があるということにもなります。
仮に、1日500g程度の変化が全て体脂肪で起こっている場合、どんな生活を送っているかを考えてみましょう。
カロリー収支を1日3500kcalプラスにするには1日5000kcal〜7000kcalほど食べることが必要になります。
反対に、1日3500kcalマイナスにするには、丸一日何も食べずに長距離のランニングを行うような過ごし方が必要になります。
実際にこんな生活をする人はほとんどいないことでしょう。
つまり、短期間で体重が増えたり減ったりした場合、それが体脂肪である可能性は非常に低く、ほとんどの場合で体内の水分やお腹に残った食べ物の重さが体重の数字に表れているのです。
このように体重が何によって変化しているのか、どのように変化していくのかを理解することで、短期間の体重変化に惑わされることなく、コツコツと運動や食事に取り組むことができます。
皆さんも理想の身体を目指すときは、ぜひ参考にしてみてください。